楽器屋さんへゆこう3
〜Wonderful Instrument Store〜
#1 (黒バック・・・音のみ)
ベース・ソロが聞こえてくる。
曲は「♪スペイン」・・・
その音、次第に大きくなり・・・
タイトル:「楽器屋さんへゆこう3」
(曲途中で、いきなりストップする)
#2 店内
「あっ、まいど!」
自己陶酔的に弾いていたベースギターを抱え、
あわてて照明のスイッチを入れる男。
(お客さんや!)
一気に明るくなった店内に目がクラクラしている。
店長:べえすや
某楽器屋さんに勤めながら、リペアを学び、
一昨年前に独立。
オフィスビルの地下に、ベースギター屋をオープンさせた。
「ごめんね〜ちょっと待ってて」
ベースギターを片付けながら、店内を見渡す店長。
壁には、ズラリとまではいかないが、
Fenderのオールドモデルが並んでいる中に、
採算を度外視して作っているオリジナルベースが掛かっている。
「あっ、メンテね。どっか調子悪いとこある?」
オリジナルベースを買ってくれた客と、いつもの”お話”が始まる。
もちろん永久保証だ。
#3 カウンターBAR
静かに女性のジャズボーカルが流れている。
曲は「♪ブラックコーヒー」
カウンターには、中年ともいえる店長:べえすやと、
20代前半の男(髪はパープル色でビンビンに立っている)の2人だけ。
かなりアンバランスな男2人組に、BARのマスターもちょっと微笑。
「んで、どんな音楽やってゆきたいのん?」
べえすやが、パープル男に聞いている。
「東京かあ〜もうちょっとインディーズでがんばるのもエエけど・・・」
「気持ちやで!大事なんわ・・・」
「エエ音にしたる!まかしとき」
ウワサで聞いたオリジナルベースを買いに来た客:パープル男に、
新品を薦めず、改造の話をする店長:べえすや。
店で話が終わらず、こうしてBARで打ち合わせしている。
「サラより、弾き込んだベースを大事にせんと・・・」
2人の目の前にある、コーンウィスキーのボトルは空っぽになりかけていた。
#4 店前
もうお昼の12時になろうとしている。
この時間が、べえすやのアバウトな開店。
スーツ姿が行き交うビルの谷間で、大きく伸びをする店長。
「今日も・・・ヒマかなあ〜」
と言いつつ、のん気にアクビをひとつ。
#5 店内リペアルーム
ほとんどが自作の工具で、いっぱいの机。
楽器のために、ちょっと乾いた空気感。
ベースギターを慣れた手付きで持ち、
何度も何度もネックの取り付け角度をチェックする店長がいる。
「ちょっとしたことで、タッチが変わるしな」
集中した作業をする時は、お店を「Close」しているので、
とても静かだ。
もちろん音楽は流さない。
充分な”お話”と、客のクセをつかんでいるので、
逆に作業も細かくなってしまう。
音は主観だと、店長は思う。
自分の好きな音を持つことが大事だ。
プレイヤーでもある店長は、お店では自分の好みを押し付けない。
わからないところで、オリジナリティは出してゆける。
まあ、全くのお任せも多いけど・・・
「・・・おっ、エエ感じになってきたやん!」
独りで、つぶやき、盛り上がる店長であった。
#5 ライブハウス
懐かしいトーンが流れている。
曲は「♪DownTown」
レギュラーで出演しているハコの週末ライブで、
ベースを弾いている店長。
ライブハウスは、店長にとってオリジナルベースの実験室なのだ。
「要は出音。実際にハコで確かめんと・・・」
口癖である。
ライブが終わると、ベースのことを、質問しに来るオーディエンスも多い。
また、長い夜になりそうだ。
(曲、再び盛り上がって〜)
It may continue・・・
調子のりのりで、「楽器屋さんへゆこう」の第三弾〜
もちろん、全くフィクションである。
今回は、「こんなお店があったらイイなあ〜」という気持ちで
設定してみたが・・・なかなか短くまとまらない(^^ゞ
(まあ、エエかあ〜)
クネクネと・・・新たに広がるベースマンへの道・・・
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