秘薬で長生きしよう
〜エリクサー弦レビュー〜
初めはとても大好きであっても、
時間が過ぎてゆくにつれて、
どうしても飽きてくるというのが、まあ人の業というか・・・
(恋愛論やないって・・・)
でも、飽きることを越えて、残ってゆくものも、
やっぱり存在すると信じているし、
それこそがホンモノと言えるのかもしれない。
(熱い恋〜倦怠期〜そして、本物の愛へ・・・かい?)
・・・さておき、
ようやく2年ほど、ベース暦も積み重ね、
自分の中の定番みたいなモノが出来てきた。
この”のりのり”トークでも紹介したモノたちは、
今でもきちんと現役で、お気に入りのままのものが多い。
(メキシコフェンダーだけは、あんまし弾いてへんやん>べえすや)
● サウンド・トレード・・・他のベースを試奏するたびに、自分のベースの素晴らしさを
いつも再確認させてくれる名機。
生音がますます響いてきているし、やはり今のベーシックなべえすやの音だ。
(最近、アクティブな音も欲しいと思っているんやけどね・・・)
● モンスターケーブル・・・ベース用だけで、長さ違いを7本も使っている。
スタジオ用、自宅用、ライブ用と、それぞれ現役である。
かなり踏みつけられたりしているが、一本として断線したことはない。
多少、外装が固めの質感ではあるが、素晴らしいケーブルだ。
● コンフォート・ストラップ ・・・メキシコフェンダーから引き継いで、数センチほど伸びてきているが、
まだまだ快適感は維持している。
他のストラップに変える気は全くないほどお気に入り。
● リッターケース ・・・少し飽きてきた感があるのだが、特に他に欲しいものが出てきていないし、
まあ良いかと思っている。
コンパクトな反面、あまり小物を入れられないという弱点が見えてきている。
● BOSS TU-2 ・・・スタジオに常設してある。
ライブ用でもう1台欲しいぐらいだ。
すごく良い!という感動はなくなったが、当り前のように使っている一品。
後に、コルグ社の良さげなチューナーが発売された時は、ちょっと浮気心が出た。
● トレースエリオット 15W ・・・自宅用としていつも鳴らしている。
とくに不満はなく、このサイズでこの値段はトクしたなあと思う。
SWRのコンパクトなアンプが欲しい時期もあったが・・・
以上が、2003年10月30日現在の、
べえすやの定番である。
さて、ここで気づかれる方もいると思うが、
とても大事なアイテムで足らないものがひとつ・・・
”弦”
である。
メキシコフェンダーの時は、とにかく安く〜と思って、
ダダリオの安売りセット弦を使っていた。(.045〜.100)
で、サウンド・トレードが完成した時点で、ゲージも変わったし(.045〜.105)
サウンド・トレード専用弦を使い出した。
スラップをやりだして、ニッケル製からステンレス製に移行し、
再びダダリオのニッケル弦に戻っていた。
戻った理由は、ステンレス製だと、スラップでは抜けは良いけど、
指弾きでは、すこしブライトすぎるというか、金属感が強い感じがしてきたからだ。
サウンド・トレードの抜けの良さが、逆にわざわいしたとも言える。
で、しばらくダダリオを使ってみると、安値なこともあって(?)、
弦がすぐ死んでしまう気がしてきた。
だいたいライブ前日に張り替えていて、ライブ後の練習ではそのまま〜というパターン。
でも、一回ライブで使ったダダリオは、もう練習では抜けが悪くなっているのだ。
う〜む。
以前、メーカーから頂いた弦がひとつ残っていた。
まあ、試しに使ってみようと取り出したのがコレ↓
エリクサー弦。
”通常の弦より5倍長持ち!”
とかいう、ちょっとアヤシゲな宣伝文句で登場した弦である。
長持ちの秘密は、弦の錆びを、ポリマーコーティングで防ぐところにあるらしい。
(でも、膜がはってあるんやったら、指のタッチが変わるヤン・・・)
音色は指先で作るもの・・・と先人は言う。
弦の質感が変わるのは、とても大きなことだし、
なんかイヤかもな〜なんて思った。
そして、何より値段が高い!のが、マイナスポイントである。
(自分で買わへん・・・安い弦をしょっちゅう換えたらエエやん・・・)
しかし・・・けっこう評判が良いと聞く。
またしても、う〜ん。である。
実は、メーカーから二種類の弦を頂いていて、
”POLYWEB”
というタイプは、以前にメキシコフェンダーで張ってみたことがあった。
その時の印象は、コーティングされている分、抜けが良くないな〜というのが
正直な感想だった。
ちょうどスラップをやりだした頃だったし、抜けの悪さは致命的な感じもした。
抜けの悪さ>長寿命
と、”POLYWEB”に関しては結論してしまった。
ただ、抜けが悪い分、ソフトな音色で、ちょっとウッドベースみたいな感じだし、
フラットワウンド弦のように使えるかも?とも思った。
(でも、値段はやっぱし高いからパスやね・・・)
たしかに、抜けは悪いが、コーティングされている分、
スライドやグリスはとてもスムーズではあったし、これまた正直に気持ちは良かったのだ。
(でも、ホラ値段がね・・・)
で、もうひとつ残っていたのが、今回レビューしようと思っている
”NANOWEB”
という新タイプのエリクサー弦である。
標準セットが、サウンド・トレードと同じゲージというのも嬉しい。
どうせ頂きモノだし、弦代節約も兼ねて、使ってみることにした。
長寿命という割には、紙のケースに入っている。
取り出してみると、アレ?と思った。
”POLYWEB”で感じた皮膜感が、とても薄いのだ。
(へ〜極薄タイプなんやね・・・)
でも、やはりコーティングされている分、抜けは望めないだろうなあ・・・なんて思いながら、
いつもの弦張り作業に入る。
けっこう真っ直ぐ力のある弦である。
ナマで弾いてみた感じは・・・
すごいデカイ音!
そして、ほとんど気づかないぐらいの極薄コーティング。
(へ〜進歩してんのや)
一番驚いたのは、アンプからの出音が、クリア&ラウドであったこと。
これには、ちょっとビックリした。
いつもスタジオで同じ音量セッティングしていたから、
確実に感じられた。
もちろん、スラップの抜けも、特別ではないにしろ、通常と変わらない感じ。
そして弦のタッチも、コーティングが、程よくスムーズ感を高めてくれている。
これは、これは、素晴らしいではないか!と、
久々に機材関係で感動したのだ。
ここで、再結論。
抜けの良さ・スムーズ感・ラウド>長寿命
となった。
ちょっとメーカーサイドとは違った視点かもしれないが、
”音”と”タッチ”が気に入ってしまったのだ。
長寿命というのは、実はそんなにポイントにならなかった。
(そりゃ、長持ちしてくれれば良いわな〜)
・・・ぐらいの感じ。
とりあえず一ヶ月使ってみたが、
多少汚れは仕方ないにせよ、
音色は全くといっていいほど、保っているように思う。
(うたい文句にウソはないね)
そして、またもや浮かび上がる弱点・・・値段が高いこと。
これだけは、今のところ解決されていない。
けど、一度弦のタッチのスムーズ感を味わうと、
(う〜ん、どうせなら美味しい方が・・・マズイものは食いたくないしなあ・・・)
後には戻れない感じがしてきたのだ。
実はかなり悩んだ末に、昨日”NANOWEB”を初めて自分で購入した。
長持ちするなら、モトはとるぐらい使ってあげようと思っている。
ここで、メーカーさんにお願いがある。
包装関係をシンプルにして、できるだけ安い”NANOWEB”を発売してもらいないだろうか?
”エコノミーNANOWEBエリクサー弦”の登場に期待したいと思う。
繰り返すが、素晴らしい弦である。
(当分使ったるでえ〜)
エリクサー弦について↓
http://www.jgoretex.co.jp/elixir/
新たな定番を手に入れ、緩やかに続くベースマンへの道・・・
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